2001年7月11日
人を怒れない。
人を本気では憎めない。
人を嫌いになれない。

なんでだろう。昔からこうだったろうか。
昔から、こんなお人よしだったろうか。

そうではない。
以前は、人が好きではなかった。
むしろ、人が苦手で、嫌いで、憎んでいた。

でも、それも病気のせいだったのかもしれない。
学校に行っても、ずっとお腹が痛かった。
一日中お腹をかかえていた。
それが治るのは、家で横になった時。
横になれないから学校は嫌いだった。

モヤモヤと痛くなり、それがキリキリに変わり、もうどうしようもなくなってお腹をかかえる。
自分でお腹を押さえてみたり、背中をさすってみたり。
その場にうずくまったり、椅子の上で立ち膝をしてみたり。
とうとうそれに耐えられなくなると、先生に言う。
「またか」という顔をされる。
先生はまず、体温計で熱を測らせる。体温計は教卓の横の引き出しに入っている。今でもよく覚えている。
熱を測ると、俺は常に微熱があるので、大体はそれで帰ることができる。
でも一度、「トイレに行ってきなさい」と叱られた時は悲しかった。
それが無駄なのは自分が一番よくわかっている。

学校に行くとお腹が痛くなるんだ。
むしろそう思っていた。
学校にいなくてもずっと痛かったのだが、一日の大半を過ごすのが学校だったので、お腹が痛いと感じる時間が長かったのも学校だった。

学校が嫌い。
学校の全てが嫌い。
学校にあるものが嫌い。
机、椅子、黒板・・・
・・生徒、先生
当時、親以外の人間と接する機会は学校以外ではほとんどなかった。
学校にいる人たちが、全ての人間だった。
そして、俺は学校の人たちがみんな嫌いだった。

病苦から、死にたいとずっと思っていた。
それは小学3年生あたりからだと思う。
確かにこれは普通ではないことかもしれない。
しかし、何度家に帰っても、何度病院に通っても、次の日には学校でまた痛くなるのだ。

自分はこれからもずっとこうなんだ、と確信していた。
一生お腹を抱えて、ご飯もいつもおいしくなく、ことあるごとに早退して、人から嫌われ、人を嫌いながら暮らすんだ。
お先真っ暗、である。
しかもこんなことを小学3年生が考えているのだ。
世も末だ。


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